2010,10.24 熊井明子氏講演会、関西支部第37回総会・懇親会

「総会に初めて参加して」   34回卒 葭山 薫(よしやま かおる)

「同窓会に行ってみよう」と思うきっかけは何だろう。去年までハガキが届いてるなあ、と思うばかりだった私の背中を参加へと押したのは「熊井明子さんの講演会:シェイクスピアがハーブに託した現代人へのメッセージ〜よりよく生きるために〜」だった。憧れの先輩(11回卒)である。

38回総会は11月24日(日)ロイヤルホテルにて行われた。第一部の幕開けは11時から。40名を超える参加者が見守る中、おだやかな笑顔で熊井さんが登場。初めて聞く熊井さんの張りのある凛とした声。心地良く流れるような滑らかなテンポで、選びぬかれた言葉が次々に繰り出される。内容はポプリ、ハーブ、植物を切り口にシェークスピアを読み解く、というもの。新たな視点で、生と死、善と悪といった二儀性を暗示するキーワードの中にハーブの存在を見出し、身近な話題に置き換えて、わかりやすく解説してくださった。調べようと思ってから、大英図書館で原書から自ら書き写したり、各地に手紙で問い合わせて、様々な出逢いを経て収集した資料を分析していく過程は、聞いていてこちらもワクワクした。その情熱、探究心は、理系研究者諸氏も唸らせるもの!だったよう。エレガントな物腰の中にも、深志女史のガッツ!を感じたのは私だけだろうか。「男性と肩を並べて上を向いて深志で学んでよかったです!」とのお言葉に強くうなづく。
名ばかり英文科卒の私も帰ったらシェイクスピア読みなおそう、としみじみ思った。ご主人の故熊井啓監督と、毎晩深志時代の話をしていました、とのエピソードも心に残った。



講演後の著書へのサイン依頼には長い列が。一人一人、話を聞きながら丁寧にサインをしてださり、気さくに質問にも応じてくださった。

総会では、来賓として現校長の百瀬先生もいらしてお言葉をくださった。私事を述べれば、在学当時、数学の先生だった懐かしいお顔!拝顔できてうれしかった。幹事の方々のスムーズな報告、運営が終わり、懇親会へ。


乾杯後、個々の近況と、今回初めて参加(私も含めて)の会員は自己紹介タイム。24回卒の平出さんのてきぱきとした司会にのって、思い思いのスタイルで、マイクを持ったら、1分リミットを大きく超えて熱く語る諸先輩続出!あちこちで思い出話に花が咲くやら、自分の取り組んでいるテーマや研究内容をわかりやすく語ってくれる後輩らもいたりで、にぎやかで、和気藹々とした会食となった。



締めは、長野県人の誇り「信濃の国」斉唱。5番までしっかと歌った記憶がなかった私は、まわりの諸氏が、歌詞を全く見ていないことに、驚くばかり。校歌も、かなり久しぶりであったのに、これまた、3番まで完璧な音程と記憶力!で朗々と歌い上げてるのに感動するやら、頼りない同窓生である自分が恥ずかしいやら。同じ窓から旅立ち、縁あって関西で再会した者同士、年代とジャンルを超えた楽しい実り多い会だった。



(以下、事務局28回卒・宮坂追記)

今回の総会の御来賓には、現・深志高校校長の百瀬康雄先生(深志23回卒)、深志同窓会副会長の飯沼博則様(深志16回卒)、東京支部副会長の中藤照美様(松中68回卒)がご出席されました。