京町家見学会


 2007714日(土)、深志29回卒・矢ケ崎善太郎さん(京都工芸繊維大・准教授)の案内による京町家見学会を開催しました。

 京都ホテルオークラのロビーに集合し、まず近くの「廣誠院」(京都市中京区一之船入町)の座敷、茶室、庭を見学しました。ここでは、自由な発想による数寄屋普請の粋を集めた建物、細い柱上に乗って池の上にふわりと浮かんだような茶室、あたかも深山幽谷で瀬音・雨音を聞いているかのように感じさせる庭園、それぞれの調和を楽しみ、日本建築の真髄を体験することができました。
 その後雨の中、祇園祭の飾りつけが整った京の町を散策し、京町家・長江(ながえ)家住宅(下京区新町通綾小路下ル船鉾町)を見学しました。ここは京都特有の「鰻の寝床」といわれる縦長(間口13メートル、奥行き54メートル)の呉服商家で、祇園祭に合わせて美しい調度(屏風、掛け軸、など)がたくさん飾られていました。
 
見学の後は、上七軒ビアガーデンで雅な雰囲気の中、懇親会を行いました。


 今回の見学会には、深志12回卒から57回卒の16名が参加しました。特に、57回卒の若い方が三名も参加し、今後の同窓会関西支部発展の光明とも感じられました。また、松本で古い建築物の保存に尽力している川上恵一氏(深志22回卒、信州大学および早稲田大学の非常勤講師)も特別に参加され、川上さんの情熱のこもったお話を現場で伺うことができたのもたいへん貴重な体験でした。(28回卒・宮坂均)